1. ベンチマークテスト
2006.04.14 株式会社四次元データ 内田康介
1.1. ベンチマークテスト
ベンチマークテストとは、コンピュータのハードウェア・ソフトウェアの性能を評価するためのテストのことで、 テストを行うために作成されたプログラム(ベンチマークプログラム)を実行することでテストを行います。 性能はベンチマークプログラムの処理速度で評価され、速度が速い(処理時間が短い)ものが優秀とされます。
また、ベンチマークテストの方法(ベンチマーク手法)には、テストを行う目的に応じて様々なものが知られており、代表的なものとして SPECが策定したものや、TPCが策定したものなどがあります。
1.2. SPEC
SPEC(Standard Performance Evaluation Corporation)とは、 コンピュータの実行速度を計測・公表する非営利団体で、 ベンチマークプログラムの開発を行っています。 特に、整数演算の能力を測定するSPECintや浮動小数点演算の能力を測定するSPECfpは、 CPUの能力を計測する手法として広く知られています。
1.3. TPC
TPC(Transaction Processing Performance Council)とは、 コンピュータ関連企業などが集まり、 トランザクション処理(処理の整合性を保つために1つのまとまりで行う処理) の性能を評価するベンチマーク手法を策定するために設立された非営利団体です。 これまで、TPC-A,TPC-B,TPC-C,TPC-D,TPC-H,TPC-R,TPC-W,TPC-Appといったベンチマーク手法を策定しており、 それぞれ、特定の業務やシステムを想定しています。
現在、TPCではTPC-C,TPC-H,TPC-Appを使用することを推奨しており、 その他のものについては、廃止扱いとしています。