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1章 UMLの基礎

この章では、UMLの概要について説明します。

1.1 モデリング

UMLは「モデリング言語」ですが、そもそも「モデリング」とは何なのでしょうか?

 家を購入する場合を考えてみましょう。ほとんどの場合、家を購入する前に実物を見ることはできません。どんな家がほしいのか、建築家に説明し設計してもらうことになりますが、言葉で説明するだけではなかなか理解してもらえません。家が建ってから要望が伝わっていないことにに気づいても、もう手遅れです。

言葉だけは要望が伝わらない

 そこで、実際に家を建て始める前に家の模型を作ってもらうことにします。

模型を作るとわかりやすい

実物とは異なりあくまで「模型」ですので、ドアノブや壁紙など細かいところまで再現することはできません。ただ、作成してもらった模型を確認することにより、「どんな家が建つのか」よりはっきりとしたイメージを共有することができます。お客さんは「自分の望みが伝わっているのか?」確認することができます。

 このように、言葉で表現しきれない抽象的・複雑・あいまいな対象を、目的に合わないもの除きシンプルにした上で、「模型」や「図」など視覚的に表現することを「モデリング」といいます。モデリングをすることによりイメージを明確にでき、対象としている事柄をより的確に捕らえることができます。

 特に、目に見えない「ソフトウェア」を開発する場合、モデリングは非常に重要な作業になります。ソフトウェア開発を行う場合、ソフトウェアや運用の流れを図で表現することがよくあります。この作業も、モデリングです。「処理」や「運用の流れ」「手順」など、複雑でわかりにくい対象を、「図」で視覚的に表現しているからです。

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