ユーザインタフェース 17章 選択コンポーネント
17.2. javax.swing.JFileChooser
「JFileChooser」はファイルの選択を促すコンポーネントです。ファイルを開いたり、ファイルに保存したりするときに対象のファイルを指定する際に使用されます。
「JFileChooser」の一般的な使用法は以下の通りです。
JFileChooser fileChooser=new JFileChooser(); fileChooser.showOpenDialog(new JFrame());
「JColorChooser」と同じように、JFrameの中に組み込む事も可能ですが、一般的には以上のように「showOpenDialog」等のメソッドを使用して、ダイアログの形で表示します。引数にはダイアログの親となるウィンドウを指定します。「showOpenDialog」はファイルを「開く」際に使用するダイアログを表示するもので、「showSaveDialog」の場合は「保存」の際に使用するダイアログを表示できます。
「showOpenDialog」「showSaveDialog」共に、最後に押されたボタンを返します。キャンセルボタンの場合は「JFileChooser.CANCEL_OPTION」、「開く」「保存」ボタンの場合は「JFileChooser.APPROVE_OPTION」、それ以外の場合は「JFileChooser.ERROR_OPTION」を返します。
選択されたファイルは「getSelectedFile」メソッドで取得できます。返り値は「java.io.File」オブジェクトで、「getPath」メソッドでファイルのフルパスを取得する事ができます。このクラスの他の詳細な使用方法についてはファイルの入出力の章で説明します。
(実習課題2)
以下のプログラムを作成しなさい。
- ウィンドウに含まれるコンポーネントはボタンのみ。
- ボタンを選択するとファイル選択ダイアログが表示される。
- ファイルが選択されると、そのファイルのフルパスが別ダイアログに表示される。
- 選択されなかった場合は、警告ダイアログが表示される。