2005.11.17 株式会社四次元データ 長池貴志
3.2 変数の型
必ず定義しなくてはならない「変数の型」ですが、その型によって扱えるデータが異なります。変数の型には大きく分けて「プリミティブ型(基本データ型)」と「参照型」があります。
プリミティブ型は、プログラミングに必要とされる数値などのデータを保有する型であり、これで表現できない複雑なデータなどは全て参照型を用います。
ここでは「プリミティブ型」について解説します。
プリミティブ型に属する型を以下の表にまとめましたので参考にして下さい。
型 | 取りうる値 | |
---|---|---|
boolean型 | boolean | 1ビット true または false |
整数型 | byte | 8ビット整数 -128〜127 |
short | 16ビット整数 -32768〜32767 | |
int | 32ビット整数 -2147483648〜2147483647 | |
long | 64ビット整数 -9223372036854775808〜9223372036854775807 | |
char | 16ビット整数 0〜65535 1文字 |
|
浮動小数点型 | float | 32ビット実数 単精度浮動小数点数 |
double | 64ビット実数 倍精度浮動小数点数 |
※String型
真偽を表す型booleanや整数を表す型などを説明しましたが、Javaでは文字列はどのように扱うのでしょうか。
文字列は java.lang.String というクラスを使い、参照型の変数として表現します(String型)。これについては後の章で説明しますので、ここではそういうものがある、という程度に記憶しておいてください。
3.3 変数の代入
先程も出てきましたが変数にはもちろん値を設定することができます。それを「代入」と呼びます。
変数の代入 例1) int a; a = 5; 例2) int a = 5;
上記の例1、例2ともに「int 型の a という名前の変数を宣言し、5 を代入する」とするものです。宣言と代入を同時に行うことも、別に行うこともできます。 代入する際に気をつけなくてはならないことは、宣言した変数の型と代入する値の型は一致しなくてはならないということです。
キャスト
int a = 10; float b = a;
このような場合、型は違いますがbは10.0として代入されます。自動的に型変換されたということです。それではその逆の場合はどうでしょうか。
float a = 3.14; int b = a;
intは整数型なので3.14は表現できません。こうなるとコンパイルエラーが出てしまいます。そこで型を明示的に変換してやる必要があります。 この型変換のことを「キャスト」と呼びます。
float a = 3.14; int b = (int)a;
こう書いてやることで変換が可能になります。ただ3.14ではなく、あくまでint型なので3が代入されますので、数値の精度が落ちてしまいます。この例のように数値型から数値型の キャストは可能ですが、boolean型を絡めたキャストはできません。
この章では変数について学びました。これは常に必要となる概念ですのできっちりと押さえてください。次章ではJavaではどのような計算を行うのか「演算子」について解説します。
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