1. JMeterの基本
1.1. JMeterとは
JMeter はJakarta プロジェクト 1 で開発が進められている、パフォーマンス計測用のJavaアプリケーションです。元々はWebアプリケーションのテストのために作成されたもので、さまざまなWebアプリケーションをテストする機能を持っています。現在では、Webアプリケーション以外のさまざまなものに対してもテストできるように拡張されました。
JMeter を使えば、さまざまな条件のもとでパフォーマンスの計測を行う事ができます。計測されたパフォーマンスのデータは、グラフィカルに表示したり、テーブル形式で表示したり、あるいは、電子メールとして送信するすることもできます。
アプリケーションにおいて、パフォーマンスは重要な要素です。また、どの程度の負荷まで耐えられるのかも、同じく重要な要素となります。JMeterを使用して、このような重要な要素を計測し、より信頼性の高いアプリケーションの開発・改良に役立てましょう。
1.2. インストールと実行
JMeterの最新版は、ここからダウンロードすることができます。以降では、断りの無い限り、バージョン1.9について解説します。
JMeterを使用するには、JDK1.4以降のJavaの実行環境が必要です。JDK1.4以降が環境にインストールされていればJMeterを使用できますが、テストの内容に応じて以下のものが必要になります。
- JavaMail (テスト結果をメールで送信する場合)
- Java Secure Socket Extension (SSLを使用する場合)
- JDBCドライバー (データベースへの接続テストを行う場合)
必要に合わせて、上記のものを入手してください。なお、JMeterは、インストールディレクトリのlib及びlib/extディレクトリ内のjarファイルを自動的に取得します。たとえば、ダウンロードしてきたファイルを/usr/local/java/jakarta-jmeter/に展開した場合、/usr/local/java/jakarta-jmeter/lib及び/usr/local/java/jakarta-jmeter/lib/ext内のjarファイルを自動的に取得します。従って、上記の各jarファイルは、libディレクトリの中にコピーしてください。
JMeterのインストールは極めて簡単です。ダウンロードしてきた圧縮ファイルを適当な場所で解凍するだけです。
JMeterを起動するには、インストールディレクトリからbinディレクトリへ移動し、下記のコマンドを入力します。
$ sh jmeter
もし、Windows環境ならば、binディレクトリのApacheJMeter.jarをダブルクリックすればJMeterを起動できます。
1 [2012/5/23追記] 2011/12/21にてJakarta Projectは廃止されました。このプロジェクトはApache Projectに移管済みです