こんにちは。寺岡です。
普段は弊社クラウドサービスの設計、実装、運用あたりを主に担当しています。
社会人交換留学って?
この取り組みは、株式会社ロックオン様と弊社シナジーマーケティング株式会社とで人材交流を計り、
お互いの社員をしばらくの間交換し、先方の業務を進める中でお互いの知見を共有し、将来的には共同でソリューションを生み出して行けるような体制の下地としたい、との思いから始まりました。
もともと、お互いの役員同士で懇意にさせていただいており、意気投合した末に「お互い協力して何かソリューションを作っていきたい」という野望を抱くようになったそうです。
そのためには「まず現場同士が仲良くならないと成功しないはず」ということで、具体的な方策として今回の取り組みである「社会人交換留学」をやってみよう、という流れに至ります。
両社は大阪を本社に持ち、徒歩5分程の距離にあるご近所さんでもあり、都合が良いことにマーケティングという同領域を扱うSaaSサービス(株式会社ロックオン様のマーケティング効果測定ツールであるAD EBiS、弊社CRMプラットフォームであるSynergy!)を運営しつつもビジネス上での競合部分が少ない、などと環境面での相性も非常に良かった、という要因もあります。
生みの苦しみ
今回は交換留学第一弾ということで、私に白羽の矢が立った時には人員だけが決まっている状態でした。
そんなわけで、まずは具体的な計画を立てるところから始まりました。
一番苦労したのはこの計画段階で、大雑把なゴールとして「交換留学の取り組みを継続させるための下地をつくる」という目的はすぐに決まったのですが、そこからが難題でした。
まずは留学期間を1週間と決め、そこからお互いのタスクについての検討が始まりました。
当初は「何か成果を残して、皆に認めてもらう」という手段を考えていたのですが、現実的なタスクに落とし込むことがどうしてもできませんでした。
- お互いのスキルやインフラを把握できていない
- 1週間でできる作業量などたかが知れている
- サービスやシステムを作ってしまうと、その後の運用は誰がやるのか
という状況で何かを作り出すなんて、無理がありますね。
そもそも、いきなりで成果を出せるなら「まず現場同士が仲良くならないと成功しないはず」という仮定から怪しくなってきます。
そんなこんなで、いきなりエンジニアリングとしてのアウトプットを期待するのは諦めて、「まずはコミュニケーションを重視し、お互いを知る」という目的に軌道修正しました。
結果、一日の大半を1on1ミーティングで埋めるというある意味ハードなスケジュールが立てられました。
この方針で進めて非常に良かったと思う反面、如何に具体的なアウトプットの内容を高めていくか、というのが今後の課題だと思っています。
実際に参加してみて
ミーティングがメインだったので、とにかく喉が枯れるまでしゃべり倒しました。普段あまり饒舌な方ではないので、三カ月分くらい会話した気がします。
自分の守備範囲である開発系だけではなく、人事、広報、企画、サポート、オフショア担当など、様々な職種の方とコミュニケーションをとらせていただきました。
テーマが決まっていないときは、お互いが「困っていること」「不満に思うこと」をざっくばらんに話そうという方向で進めました。
平たく言うと、主に自社に対する愚痴を垂れ流してきた感じなのですが、予想以上に得るものが多くて良かったです。
これを自社内でやってしまうと酷く不健全な愚痴大会になってしまいそうですが、利害関係のない第三者として会話することで、自社では言い出し辛い話ができたり、先方でどのように解決されているかといったフィードバックが得られる、など有意義な話ができたと思います。
他には、全社ミーティングや部内のミーティングなどにも参加させていただき、初日から定時後のミニ四駆部に参加し、別の日にはロックオフという素敵な場所で鍋を囲んだ交流会を開いていただいたりと、沢山のイベントに参加させていただきました。
感じたこと
大きく感じたのは、体制の違いとそれによる業務やプロセスの違いです。
具体的には書きづらいので抽象的な話になりますが、良い悪いという問題ではなく、それぞれ明確に狙いがあって、保守体制や開発プロセスなどは、クオリティ、コスト、デリバリーのうち、何を重視するかによって組織の構造が変わってくる。
そして、重視しなかった、ある意味諦めた部分において、想定通りの問題を抱えている、とも感じました。
最近上司からよく聞く言葉に「組織体制はアプリケーションのアーキテクチャにまで反映されるものだ」というのがあるのですが、複数の組織を比べることでより現実感を持って体験できたと思います。
まとめ
今回の交換留学について、一個人として振り返っても、とても有意義で貴重な経験をさせていただいたと感じています。
また、株式会社ロックオン社員の皆様には大変フレンドリーに接していただき、居心地の良い空間を作ってくださり、大変感謝しております。
現在、次回交換留学の企画を絶賛検討中です。
今回の経験を活かしつつ、多少アウトプットを見据えた企画にしていきたいと考えています。
数か月後には第二弾のメンバーが続報を届けてくれると思いますので、乞うご期待ください。